食生活と身体の退化 抜粋

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スイス

海抜1600mほどの美しいローチェンター峡谷。
およそ2000人のスイス人がここに住んでいる。
1932年の時点では、
この谷の歴史の中で結核で死んだ人は1人もいなかった。

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何百年もの間、
ここの人たちはこのような手回しの石臼でライ麦を挽いていた。
右の写真は全粒のライ麦パンを焼く共同釜である。

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両親も子供も適切な食物をとっている場合。
顔や歯列弓の形状はこのように正常である。
よく発達した鼻孔にも注目してほしい。

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スイスの中でも近代化の進んだ地域では虫歯は驚くほど進む。
左上の少女は16歳で、右の子はそれより年下である。
2人は精白パンと甘い物をたっぷり食べている。
下の2人は歯がぎゅう詰めではみ出した(叢生)状態にあって歯列弓の形がひどく悪い。
この歯列不正は遺伝によるものではない。



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アラスカ先住民

典型的なアラスカ・イヌイット先住民。

顔と歯列弓の幅が広いこと。
ムシ歯のないことに注目してほしい。
左上の婦人は下の歯が1本折れている。
彼女には26人の子供がいるが、子供たちにもムシ歯が1本もなかった。

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アラスカ・イヌイットが白人の食物を口にするとムシ歯が進行する。
ひどい歯周病になることも多い。
多くの地方では歯の治療を受けることができないので、
痛みも強く、長引く。

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歯列弓の異常や叢生は未開イヌイットの集団からは実際にはそれ程多く発見されていないが、両親が白人の食物を食べ始めた後で生まれた子供の代になると、こうした症状が頻繁に見られる。
子供たちの狭くなった鼻孔や変形した顔に注目してほしい。
これは、親指をしゃぶったせいではない。



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オーストラリア先住民
ー孤立集団ー

左の写真
ここの先住民が住んでいる土地の大部分は一年中日照りが続く危険にさらされているが、大自然の法則に服して生きていくための技術を心得ている。

素晴らしい歯列弓と歯をみてほしい。
ムシ歯はほとんど見られなかった。

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ー近代化集団ー

人種や皮膚の色にかかわらず、先住民が栄養欠陥食を食べ始めると、生まれてくる世代には、一般に共通した顔と歯列弓の歪みや骨の異常が見られる。

近代文明に接触したオーストラリア先住民の子供たちに狭い歯列弓や叢生が見られることと、彼らの顔が近代的な白人の顔立ちに似ていることに注目してほしい。



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ニュージーランド

ニュージーランド先住民、マオリ族は世界中の種族のなかでも最高の歯と身体を持っていた。
彼らが白人の文明の影響下におかれる以前は、虫歯の罹患率はなんと1000本に1本というものだった。

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ニュージーランドに白人が移住してくるにつれて虫歯が蔓延し出した。
虫歯や歯の膿瘍は、マオリ族のなかでも近代化が一番進んだ地域に多い。



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北アメリカ先住民
ー孤立集団ー

白人の文明に接するにはあまりにも遠く隠れた南フロリダに今もなお住んでいるセミノール族は、典型的ともいえる素晴らしい歯と歯列弓を持っている。
彼らは、エバーグレードの森に住み、現在もその土地で採れる食べ物を食べている。

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ー近代化集団ー

しかし、近代文明とその食品に接して生活しているフロリダのセミノール族は、広範で重度のムシ歯にかかっている。

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ー近代化集団ー

これもセミナール族である。
この近代化した集団の子供たちの顔や歯列弓が変形していることに注意してほしい。
鼻孔の狭まった顔面骨と、叢生を伴った歯列弓は著しく未発達である。
彼らの顔は、多くの自分たちにも共通しているため当然だと思いがちな、あのムシ歯に踏み荒らされている。





     「北米先住民の福音」 E.T.シートン

白人の文明や文化は本質的に物質中心主義的なものであって、
ここでの成功の尺度は、「私は自分のためにどれほど多くの財産を手に入れたか」ということである。

それに反して北米先住民の文化は、精神的なものが基本になっている。
そこでの成功の尺度は「私は同じ種族の人間にどれほど役に立ち尽くすことができたか」にある。



     詩 エリザベス・オーデル

大地の丘に広がる平原に 私は横たわり、地面に耳を押しつけ、
大地になかで遠く深く脈打つ心臓の律動的な音に耳を澄ます。
するとそれに合わせて私のなかの速くて聞きなれた心臓も脈打つ。
2つの音はまるで1つの音のようにともに強まりともに弱まる。
大地の音と私のそれは区別できない、私は律動的な宇宙の心臓の一部なのだから。



    W.A.プライス博士の教材写真

        博士が講演で用いた写真集の一部です。写真のコメントは博士自身が書いたものです。


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ポリネシア
見事な人体形成の典型例。
この女性は90歳近い。見事な歯、そして顔や体のつくりが素晴らしい。
自然が適切な栄養によって形成する人体の例。





インド
顔や体のつくりが見事な22歳の男性。
彼もまた地元の自然の作品。

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マレーシア人
よく形成された身体。
優秀な真珠採りのダイバー。彼らの作るボートの出来がよく操作も巧み。
食物は島の植物性のものと熱帯に住む貝類や鱗のある魚。






アフリカ
この娘は部族特有の歯列弓と顔の骨格をもつアフリカ美人。

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アフリカ
 この少女は地元で採れる食べ物を選ぶ部族の賢さの産物。





 均整のとれたアフリカ未開地の子供。
部族の知恵が優れていることを示している。

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ペルー
左上 13才の男児で世にも稀に見る聡明な子。
きれいな顔立ちと広い鼻孔、そしてきれいな歯列弓。

右上 見事に形成された歯列を見せる女の子。





 若者達の歯列弓と顔は、大変良く発達、形成されている。


もっと詳しくお知りになりたい方は、どうぞ翻訳書をお読みください!





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